ここではアクミューの仕組についてヤマユー本人が解説します。
3回続きます。
では第1回「タワーについて」をどうぞ。
 

アクミューは、さまざまな濾過システムにより徹底的に汚濁物質を除去することを目指しています。そこには水温を保つ為の工夫も隠されています。
まずは最も重要な《タワー》について解説します。
 
 
《タワー本体》
メイン水槽の機能は総てタワーに収まるコンパクト設計。これぞ亀仕様!
タワーは、カメの攻撃から重要な構造物を守っています。
内部のちょっとした空間に水草やエビが潜めます。タワーはエビや貝、水草のオアシスでもあります。上半分は、吸盤で脱着可能になっています。これでタワー内のメンテナンス作業が可能となってます。
この写真は、エアリフトが砂から出ているところとエアリフトのエア管の部分。
ついでに下部排水口スリットになっているのはエビが吸い込まれない様に後から改造しました。
右にあるのはヒーターのセンサー。よく見るとエビが写っている。
 怠惰大元帥「エビ?どこ?」
 
 
 
《底面濾過装置のエアリフト配管》
4本あるエアリフト配管は、水槽底面から水を引き込み排出します。
エアリフト配管の上端は、竹を斜めにカットして板をあてたようなキャップになっています。
横から接続されたエア管から、丸い泡がぽろぽろとリズミカルに上昇して、板にあたって少し曲がって出て行きます。キャップを取り外して、自作の清掃用具を奥まで入れて清掃可能です。
 
 
《予熱装置へ繋がる配管》
この配管は、上部と下部の両方から排水する構造です。
通常のオーバーフロー水槽では、この配管は接着してあると思いますが、アクミューでは接着していません。下部の排水部分の構造を変更したりとか上部の排水部分の形状を変更したり可能です。
排水口のない配管をはめれば一時的に予熱装置排水経路への水を行かなくさせることも出来ます。
この配管内には戻り水配管が通っています。この戻り水配管も接着されていません。何かの時には取り外すことが可能です。
 
 
《戻り水ヒーター部》
戻り水は、タワー内の仕切られた部屋に入ります。そこでヒーターで暖めて、水温を維持します。
ヒーターはアクコロではセンサー一体型でしたが、アクミューでは、センサーをタワー内の別の場所に設置することになりました。
(タワー内に無造作に垂らしてあります。設置とは大げさだけど設置であります。)
この構造の欠点は、戻り水を止めた状態でセンサーが水温を低いと感知すると、ヒーター部周りが熱いお湯になってしまうことです。まあ、手入れ時に気をつけるしかありません。
ヒーターコントローラーはテープで水槽の横に貼り付けられているのです。
そんなでいいの?いいんです。仮止めですから。
 
 
《タワーに何故横に筋が入っているのか・・・》
タワーに筋が入っているのは何故?と思った方もいらっしゃるかと思います。
これは意図したデザインではありません。”タワー”と呼んでいる部分の構造を検討中、幾つかの案がありました。
一般には、この部分のカバーは四角い形状のカバーが多く市販品もあることは承知していました。
しかし市販品ではエアリフト機能も戻り水のヒーター機能も入れられません。
似た構造にする場合、アクリルの板を業者に頼んで加工してもらうということが考えられました。
しかしこれは安くありません。材料と加工賃は決して安いものにはなりません。
で、悩んでいた時、端材として250の径の3mm厚で5cmの透明アクリルパイプが出ていました。
これが一個500円。普通だと2mモノで34000プラス加工賃です。
500×5個=2500円!で必要な材料分がそろうとあって飛びつきました。
構想はこうです。パイプの円周を5分の2したもので一個の部品として、一個の輪から2つのタワー部品が取れます。
5つの端材からタワーに必要な10個の部品が取れます。
残った5分の1を細かく切って、部品と部品を繋げて行きます。タワー写真の縦に並ぶ四角い部分がそれです。
上部と下部のかみ合わせ部分もこの細かく切った部品を上手に利用すれば、はめ込みのガイドが出来るという寸法です。
同じ部材同士では張り合わせる時、微妙にRが違います。でも3mm程度に肉厚の材料でこのような用途の場合全く問題になりません。
アクリル同士を専用の接着剤で貼り付けるととても強力に張り付きます。
 
 
《戻り水ヒーター仕切りの作成》
この部分は60径のアクリルパイプの余りで作成しました。
ここもどうするか悩んでいたのですが、使用した60径のパイプの余りを縦に真っ二つに割ると、ちょうど良いスペースが出来そうだったのでやってみました。
綺麗に二つに割るのは、手作業なのでちょっとした工夫が必要でした。
割ってそれを二つ縦につなげて使用してあります。

 
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