第5話・「キイノモンの島」
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それは平成13年の秋、ひさびさに行われた渋谷系デュエル大会にて起こった。
朝から行われていたバスケの練習が終わり、我々サルロケッツは午後には渋谷系デュエルチームに名を変えた。
イタリアンの昼食を終え、怠惰大元帥とキイノモンがデュエルルームに現れた。
そこにはデッキを取りに帰っていて、イタリアンを食べ損なったイタリアン好きのMackyのコンビニ弁当を食べる寂しい姿が。
Mackyは食べ終えるとおもむろにバスケットボールを取り出し、バシンバシンとドリブル練習を始めた。
放っておくといつまでもドリブルしているので、我々は3人デュエルを開始したのだった。
3人のデッキは以下の通り。
●Mackyは「デュアルランド入り、5色の合同勝利デッキ」
●怠惰大元帥は「青緑・苗木エルフデッキ」
●キイノ氏は「カウンター・悪夢のわしづかみデッキ」
そして…
キイノモンの圧勝だった。
キイノモンの多彩なカウンターが炸裂。
フォーマットを無視したさまざまなカウンターに怠惰大元帥とMackyは対処できなかった。
☆☆☆☆☆☆……
その後我々は怠惰大元帥邸宅へ。もちろん徹夜デュエルの開始である。
「このままではキイノモンの一人勝ちだ!!」
やっかいなキイノモンを集中攻撃ということで、怠惰大元帥とMackyは共同戦線を張った。
3人のデッキは以下の通り。
●Mackyは、すにっどやまゆー師に借りた「破壊のスニッドデッキ」(ポンザレッドと言うと怒る)
●怠惰大元帥は「赤単・露天鉱床入り極悪ポンザレッド」
●キイノ氏は同じ「カウンター・悪夢のわしづかみデッキ」
そして…
キイノモン撃沈。
「ボクの大事な島を壊して楽しい?ねぇ楽しい?」
どうやら土地破壊の集中攻撃に不満があるようだ。
「わかったよ、もう集中攻撃しないよ。」我々はキイノモンへの集中攻撃をやめた。
そして2回戦。
怠惰大元帥はデッキを「青緑・苗木エルフデッキ」に戻す。
序盤は元帥とMackyの激突。
キイノモンは土地事故を起こしてスネている。
Mackyはキイノモンを優しく慰める。「敵は怠惰大元帥だからね、キイノモンには何もしないよ。」
と、怠惰大元帥の「山」をMackyが「ツンドラカヴー」で「島」に変えて「沸騰」!
みごとな攻撃だ!!
………
…巻き添えになり破壊されるキイノモンの「島」……
…やっと2枚並んだ大切な「島」…
「Macky!!ボクを攻撃しないって言ったじゃない!」抗議するキイノモン。
「いや、これはあくまで怠惰大元帥への攻撃だから。たまたまだよ。次はしないよ。」
そして…
怠惰大元帥は「菌獣の共棲」と「生/死」のコンボで沢山のトークンを並べた。
と、そのトークン群を、Mackyが「紅蓮地獄」で殲滅!
みごとな攻撃だ!!
………
…巻き添えになるキイノ氏のクリーチャー。
…やっとの思いで出した大切なクリーチャーが消滅。
「………ん〜〜〜っ!!!!!!!!」
「いや、これはあくまで怠惰大元帥への攻撃だから。」
ワザとでは無いようだが…
その後もMackyは怠惰大元帥への攻撃とキイノモンに対する愛のムチで圧勝した。
………
翌朝は雨だった。
豪雨の中をキイノモンは傘もささずに帰って行った。
あれはキイノモンの涙雨だったのだろうか。
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