§第1章§バイク少年へ変身! のお話


今では考えられないことですが、中学2年生の夏、悪友数人と自転車で奥多摩に行く計画を立てました。
特に何かをしようって訳ではないんですが、まぁただ単に力が有り余っているお年頃なので、そういうことを考えたんでしょうね。(きっかけは覚えてないのです)

ところが、奥多摩まで行って、お弁当食べて、そのまま帰ってくるだけなのにとっても楽しかったんです!
行きは登りが多く、大変なんだけれど、帰りは車もビックリの時間で帰ってきたのでした。(奥多摩←→はったお市:行き7時間、帰り3時間) それから病みつきになり、結局その後、高校1年の春までに奥多摩までが3回、房総半島1周を2回、自転車で走りました。
月日は流れ高校生になると、悪友の1人が原付の免許を取り、バイク(スクーターではなくギヤバイだよ)を買いました。

それから、みんなの気持ちが自転車からバイクへと移行するのにそう時間はかかりませんでした。
高校2年のうちに仲間はみんな原付もしくは中免を取得したのです。
僕も親父やおふくろに大反対されたにもかかわらず高校2年の秋に原付免許を取り、一番早く中免を取った友人から1万円でホンダのR&P(改)を売ってもらったのでした。
こうして、自転車少年は見事にバイク少年へと成長したのでした。
メデタシ、メデタシ!?


               §第2章§いきなりディープなお話(HONDA・CB)


1.CBの由来

僕が今まで乗ってたバイクがどうのこうのとか、それはどういう改造がしてあったとかは後にして、いきなりディープな話しに入っちゃいます。

まずCBって何でしょう?


知ってる?


一般的には(って言っても普通の一般の人は知らないけど)、”CLUBMAN”から名付けられたと言われてます。

が、しかぁし! それは俗説だそうです。

CBが発売される前のHONDAのバイクの型番にはC70とかC100とか頭に”C”が付いてたモデルがあるんですが、このC系の対米輸出仕様がまずCAと呼ばれ、単純にその次のモデルだったのでCBとなった、というのが真相だそうです。(とある本によるとね)


2.CB誕生

・・・1957年、敗戦後わずか11年にしてHONDAはOHC・2気筒・247ccのC70を発売しました。

当時のバイクは構造の簡単な2サイクルエンジンが主流であり、4サイクルエンジンを作れるメーカーであってもOHVばかりだったはず。世界的にもそんな時代にHONDAはOHCエンジンのオートバイを作りました。そしてその2年後、HONDAからCBの名の付いた初の市販車CB92(OHC・2気筒・124.7cc・15hp!/10500rpm!)が発売になり、ここからCBの歴史が始まりました。

でも、本当はこのCB92の発売前にCBは存在してました。

それはCB90です。
CB90はHONDAがT・Tレースに出場するためにC90をベースに急遽開発したバイクでしたが、出場予定のレースが中止になってしまい、市販されずに終わってしまったのです。
だからマニアの間では、最初のCBはCB90なんです。

皆さんはこのころの125ccって大したことないように思うかも知れません。でも、CBを侮ってはいけません。驚くなかれ、CB92の最高速度は130km/h!(ただ、加速はね・・・もちろんそれなりですけどね・・・)現在の125cc(但し市販車の4サイクルに限る!当然か・・・)にもそれほどひけは取りません。


当時のバイクとしてはものすごい俊足です!

だって、650ccの大排気量車でも当時のバイクは最高速度は160〜180km/hくらいだと思うから。

3.CB72の話

そして忘れちゃいけないのが1961年に発売されたCB72(通称:ななにぃ〜)。こいつがまたすごいことになってました。
CB72は書き始めると止まらないので簡単に説明します。

「ななにぃのここがすごい!1分勝負〜!」


・(CB72が発売されるまで現役だった)準レーサーCR71よりも最高速度が5km/h速い、155km/h!→準とはいえレーサーより速い市販車ですよ!


・2ストより高性能!→当時、YAMAHAのロードスポーツYDS−1(250cc)が20hp/7500rpm・最高速度140km/hに対しCB72は24hp/8000rpm・最高速度155km/h!今じゃ2ストより速い4ストなんて考えられないよねぇ。


・レーシングマシンの技術がいっぱい!→OHC・2気筒エンジン、パイプフレーム、テレスコピックフォークなど(今ではメチャクチャオーソドックスですけど、何せ40年前ですよ!)


・タイヤも新開発!→当時の日本では高速走行できるタイヤがまだなかったため、タイヤメーカーと共同開発を行った。(どこのメーカーかは忘れちゃった)


・セルモーター装備!→スポーツバイクなのにセル付きです。もちろん、レースのときは邪魔なので、取り外しができるようになってます。ま、とにかくセル付きなのでビジネス用途からスポーツ走行まで、何でもこなせたわけですね。えらい!


・あの「POPヨシムラ」が初めて手がけたロードレーサー!→それだけ、当時すごいバイクだったって事です。


・7年間も作ってました!→この間の改良は数知れず・・・。


・おまけ・・・ちなみにお値段はいくらでしょう?正解は¥187,000です。安い?いえいえ、今だからそう思うけど、当時は大卒の給料が1万数千円の頃・・・つまり新卒君の給料の約1年分に相当します!(今だったら240万円以上ですね!うひょひょぉ〜。新車のtiくらいだ!)


しかし・・・CB72を発売後(1960年代前半)、レースの世界では既に王者であったHONDAも、市販車の世界では依然として中・小排気量のメーカーでしかなかったのです。    

ふぅ〜、書いた、書いた。
つづきはまた今度ね。
次回はCB450とCB750のお話だよ〜。

では、また。